本館迷夢的西鶴男色大鑑衆道辞典

『男色大鑑』


『男色大鑑』とは?  >> 目次 (grayの文字は今後up予定の作品です。)
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本文中の画は田近裕子様に描いていただきました。画をクリックすると大きな画に飛びます。


 目 次・・・本文中、purpleの文字は衆道辞典 に説明あります。 

男色大鑑 -

第一巻
1、色はふたつの物あらそい2、この道いろはにほへと 3、垣の中は松楓柳は腰付き
4、玉章は鱸に通わす5、墨絵につらき剣菱の紋

第二巻
1、形見は二尺三寸2、傘持てもぬるゝ身 3、夢路の月代
4、東の伽羅様 5、雪中の郭公 

第三巻 
1、網笠は重ての恨み2、嬲ころする袖の雪3、中脇指は思ひの焼残り
4、薬はきかぬ房枕5、色に見籠は山吹の盛

第五巻 
1、泪のたねは紙見世2、命乞の三津寺の八幡3、思ひの焼付は火打石売 
4、江戸から尋て俄坊主5、面影は乗掛の絵馬





■『男色大鑑』とは?
 

読み:なんしょくおおかがみ
1687年貞享4年正月刊行。8巻8冊本で、各巻5章全40話の短編小説集。
好色には女色と男色があり、それまで女色の世界を書いてきた西鶴が、ほかの一面の好色、男色の世界を書こうと奮起した作品。

巻1から巻4では、巻1-1章をのぞき、武家15章、町人3章、僧侶1章で、主に武家における男色をあつかい、念者との愛のためには命をかけても愛を貫こうとする壮烈な精神美として、武家の男色を書いている。

巻5から巻8までの後半20章は全部町人の男色で、対象は歌舞伎若衆――ある意味、西鶴のよく知りぬいた世界だったりする。よく知りぬいた世界だからこそ、「実録・若衆の実体」風暴露記事になってしまったらしい。そのあたり、個人的には、なんだかなあ……。

そういう点では西鶴にとって不完全な失敗作ではあるが、当時の男色という風俗を総合的に描いていることに文芸的価値があり、フランス語訳・英語訳も出版されているすごい本だったりする。
乞うご期待?!

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