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唇には微笑みをたたえ



六章
<1>  <2>  <3>

<1>

 被写体に向かってシャッターを切ろうとする瞬間、ふいに目隠しされたようなものだ。方向を見失って立ちつくしている。
 そのままシートに躰をあずけ、二人はしばし黙り込んだ。締め切った窓が外の喧騒を隔て、夜の静寂を作り出していた。
 ダリューと祖父アーサー・カイブルの和解は真実かもしれない。ウォレン・カイブルは真実を述べていたのかもしれない。あれもこれも全部ひっくるめて認めよう。
 そして――それにティモシーの失踪が関係している証拠なぞ、皆無だ。
 深く沈んでいたクレイグの思惟に、静かな声が流れこむ。
「この近くにパソコンがあるお知り合いはいませんか?」
「――パソコン?」
「あ、 通信 コミュニケーション できるところで。牧師館まで戻るのは時間のロスですから」
「何をおっぱじめるつもりだ?」
「カイブル家の不動産を調べます。おそらく所有者名義は分散されているでしょうけど、足掻いてみる価値はあると思いませんか」
 それは確かに無為無策を嘆くより上等な提案だった。だが名だたるゴールドコーストの一等地に「ちょっとパソコン貸してくれ」並みの付き合いがある知り合いなど、一庶民のクレイグに心当たりがあろう筈がない。エバリ!
 しばし考え何人か心に浮かべたが、クレイグの出身が新聞社だけあって、時間が不規則なマスコミ関係者しか思い出せないのが哀しいところである。そのうえ連中は好奇心が強すぎる。考えあわせ、結局白羽の矢を射た先は、出来れば(絶対)貸りを作りたくない男ジョン・モーバリーであった。
 折よく家に戻っていたモーバリーを急襲し、事情を説明してパソコン使用の許可を得たのはそれから三十分後。
 ちなみに心置きなく検索に励めたのは、「ジョンにも休息の時間が必要なのよ」というもっともな奥方の意見を、持ち前のたらしの技で封じ込め、瞬く間に自分の信奉者と仕立てたリンフォード牧師の手柄であった。
 端末機と格闘する牧師の横で、クレイグはパソコンデスクの端に軽く腰を下ろし、刻々と変わるディスプレィ画面を見つめ続けた。
 以前クレイグがモーバリーに言った、ハッカー云々のジョークの帳尻を合わすように、牧師は、人サマのコンピュータへの侵入に悪戦苦闘している。
 すでに真夜中過ぎだった。
「分かりましたよ……」
 さすがに疲れた声が呟いた。
 片隅のカウチベッドでうとうとしていたモーバリーが慌てて飛び起きてくる。
 プリンターのスイッチを入れてその資料を打ち出している牧師の横顔に、ほんの少し目を見張る。一瞬にして眠気は吹き飛んだようで、低く口笛まで吹いた。
「ハッカーの仕事をつぶさに見学させてもらったのは、初めてだよ」
「人聞きの悪いことを言わないでください。必要に迫られてのことなんですから」
「きな臭いのはこれかな」
 舌のように吐き出されてくる紙面を追っていたクレイグが、うわの空でごちる。
「たぶん……」
 目頭を揉みながら牧師が相槌を打つ横から、モーバリーが覗き込む。
「これか……? しかし…ここは繁華街の外れじゃないか。人目がかなりあるぜ」
「カイブル名義のところを使う筈ないだろ…スキャンダルかもしれないんだ。ノリスの持ち物は初めからなかったのか、それともカイブル名を捨てたときアーサー・カイブルに取り上げられたのかもしれないが、ダリュー自身は父親の物を何一つ相続していない。まるっきりのゼロ」                 プリントアウトされた紙を引き千切って、目を通しながらクレイグが続けた。
 ディスプレィ画面で酔ったのと、体力の限界もあってか、牧師はつい先ほどまでモーバリーが占拠していたカウチでダウンしている。
 ぐったりと全身の力を抜いて、目を閉ざし、片腕が床に落ちていた。もう一方の腕は照明の光を避けるように軽く曲げられ、顔の上半分を覆っている。
「ここはアンドレア・メンドーサ…母親の名前で登記されてる。カイブルの名が出るとしたら、この家の管理をしている不動産会社の関係者ということでだ。代表がウォレン・カイブルだからな」
「――と言うことは、ノリスの妻の方はまだ生きてはいるわけだ」「しかも一任されているにしては、この管理会社は真面目に仕事していないようだぜ。この辺りなら貸借人候補なぞ腐るほどいそうなものなのに、空き家のまんまだ」
「――当たりかな」
 モーバリーは頷いてみせてから、くたっている青年に問い掛けた。「気づかれなかったか?」
「……トラップに引っ掛かるようなヘマなどしない……パーカーさん直伝だから……」
 虚ろに請け負う。
 「レスター、もういい……ありがとう。続きは夜が明けてからにしよう。……もっともじきに朝になるけどな」
「お役に立てて、よかった。……その名前を呼んでもらったのは…初めてだな……」
 顔を覆っていた腕をけだるげに持ち上げて、ゆっくりと目を開く。唇に薄く笑みを刻んで、いきなり無防備に、青年は眠りに引きずり込まれていった。
 クレイグの傍らで微かにたじろぐ気配があった。モーバリーはどこか決まりが悪そうな顔をして、白々しい光を放つディスプレィ画面に見やり、
「ハッカー稼業も大変そうだな」
 おどけるように言ってパソコンのスイッチを切った。
「――それで、パーカーって誰だ?」
「エミグラントの機械マニアさ」
筋金入り プロ ってやつか?」
「いや……たぶん趣味だよ」
 しばし沈黙ののちモーバリーは、
「客間に寝床を用意してあるよ」
 溜め息混じりの疲れた声で言った。
「勝手にやらせてもらうから、ジョンも休んでくれ」
 手にした資料に注意を向けたまま、クレイグは気のない返答をする。
「そうか? じゃあな」
 肩をすくめて部屋を出ていこうとしてモーバリーは、ふと気づいたように足を止めて振り向いた。  「クレイグ、行くときは俺も連れてけよ――デスクワークには飽き飽きしているんだ」
「何もないかもしれないぜ」
「一人で行くなってことだよ」
「ピクニックに置いてきぼり食らいそうなガキみたいだな」
 いわれない失笑に対してモーバリーが、押し殺した声を鋭く上げる。
「クレイグッ!」
「分かったから寝坊するなよ」クレイグは苦笑を深めて言った。
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<2>

 だが殊勝に待つつもりなど、クレイグにはさらさらなかった。
 ウォレン・カイブルのところで使う予定だった各種押し込み道具が役に立ったことを、満足するべきだろうか。『ここに防犯装置あり』と宣伝しているような、十年どころか二十年は経ていそうな警報装置である。管理会社のせめてもの誠意といったものかもしれない。それを切って、侵入者はじっと耳を澄ませた。
 夜と朝の狭間の時間、あたりはしんと静まり返っていた。ブティックやアンティークショップやバーがぎっしり建ち並ぶ界隈から僅か数ブロックしか離れていない。
 だがダリューの母親名義のその家だけは時の流れから切り離されているようだった。門扉のペンキは剥げかけてサビが浮き上がり、ポーチの手摺りに触れる手はサカサカとけば立った感触を伝えた。
 無断侵入の伝統を踏襲して、裏口を開けにかかる。がたついたドアはじきに抵抗を諦めて、五分後、クレイグは中に踏み入った。
 内の空気は湿気っぽく、ぞっと冷たい。戸口に立ちすくんで目が闇に慣れるのを待つ。
 白っぽい壁と天井。この家を建てる当時の流行とおぼしきスタイルのキッチンだった――安っぽいデコラ張りの。
 アンドレア・メンドーサは中産階級の家庭で育ったごく普通の娘だったらしい。それがノリスの父親の逆鱗に触れたのだろうか。
 ぼんやり考えながら、クレイグはゆっくり動きだして隣の部屋に入った。窓にカーテンが下がっていることを確かめて、小型の懐中電灯をつける。
 ぐるりとめぐらせた光が、僅かばかりの家具とがらんとした内部の様子を映し出す。
 その家具は、デコラ張りキッチンのこの家には不釣り合いに値が張りそうだった。空き家として登録してあるが、いつ帰ってきてもいいように最小限の物が揃っている。部屋から通じている廊下は浴室や寝室などのプライベートスペースに通じているらしい。
 クレイグはもはや、れっきとした空き巣狙いの心境であった。落ちるとこまで落ちたな――ぼやきながら向きを変えたちょうどそのとき、何か物音を聞いたような気がした。懐中電灯のスイッチを切って、全身で気配を探る。
 かちりと小さな音がした。素早く一隅に身をひそめ、用心深く呼吸を整える。
 玄関のドアがゆっくりと開きはじめた。戸口に人影が現われる。スポーツクラブのインストラクター並みに均整のとれた人影は、真っすぐ寝室とおぼしき部屋へ向かい、ドアを開け放った。時を移さず弱々しい明かりが廊下に落ちる。
 クレイグは胸の中で苦々しく舌打ちした。まさか同業者(?)ではあるまい。間取りを知っている慣れた足取りだった。
 布の擦れる音や、ときおり荒く息をつくような様子がほんのしばらく続き、また暗くなる。ふたたび現われた男は毛布に包んだ荷物を担いでいた。男の肩で二つに折れた荷物はどっしりと重量感が感じられる。毛布から白っぽい髪が見え隠れしている。ということは、なすべきことはただ一つ。クレイグは攻撃できる距離をとり、懐中電灯の光をまともに男に向けた。
「おいっ…そいつをどうするつもりだ」
 男は足を止め、のろのろと向き直った。値踏みするような視線が鋭く顔面を射る。クレイグも負けじと睨みつけた。
 息詰まる緊張が空間に広がっていく。
 男は上体をゆらりと傾かせ、肩の荷物を床に落とした。包んだ毛布の端が捲れ、予想どおりの顔があらわになる。
 ダリューが苦しげに眉を顰めて眠っていた。薄く開いた唇から漏れる息がやや荒い。
 ふいの一撃を食らったのはそのときだった。
 一瞬、目が眩み、握っていた懐中電灯を取り落とす。クレイグはよろめきつつも身構えた。相手のみぞおち目がけてパンチを食らわせ、その瞬間、クレイグの顎にも一発入り、崩れ折れた。
 続く乱闘の間にクレイグが訝しんだのは、ダリューのことだった。ドタンバタンとけたたましい騒音の中、床に放り出された青年は断固と眠り姫を決め込んでいる。異常を感じて当然であった。
 だが、こういう状況でへたに注意を喚起されるほど迷惑なことはない。その報いは腹部を襲った衝撃だった。激痛が呼吸さえ奪い、躰をくの字に曲げて苦しむ。
「クレイグ!」
 誰かがどこかで叫んだ。
 手に触れた懐中電灯を投げ付けると「ウッ」と襲撃者が呻いた。それが相手の怒りを増幅させた。
 脇腹に爪先が蹴り込まれ、クレイグは壁際まで転がった。
「おい…やめろ!」
 誰かがドアで叫んだ。
 そこへもう一撃。咄嗟に躰を庇ったが、受け損なった勢いで側頭部を柱で強打する。目の奥で星が散った。
 襲撃者がドアの方を振り向く。向かっていく足取りが素早い。
 新たなる乱闘が始まるかと思われたとき、軽い破裂音が響いた。
 人影が弾かれ、後方にふっとぶ。
 床に転がっているダリューが小さく呻いて、もそりと動き、そして眠り続ける。
 遠ざかる足音――襲撃者のものか?
 誰かの影がおおいかぶさってくる。
「クレイグ……」
 不安に緊張した牧師の声。
「大丈夫ですか?」
 大丈夫じゃない。
 目を開けるのも億劫なくらい、最低最悪だぜ……。

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<3>

レントゲン写真を現像している間怪我人を座らせておくには向かない椅子だ、と考えながら、クレイグは厭でも聞こえてくるイライラした男の声から顔を背けた。
「だーから一人で行くなって言っただろうがっ」
 その台詞は六度目だ。
 置いてきぼりを食らったモーバリーは、ご馳走を食いはぐれたかのごとき執念深さで文句を垂れ続けている。
「悪かった。反省してる。だから耳元でごねないでくれ……脳みそがポタージュになる」
 たまりかねて、クレイグは哀願した。「ふん」モーバリーは人の悪い笑いを閃かせてあてこする。
「Going my wayは自業自得と表裏一体なんだ」
「――あんたに言われてもちっとも感銘しないぜ」
 モーバリーが煙草に火をつけ、それをクレイグに手渡した。もう一本自分のために火をつける。
「そいつの顔は見たか?」
「暗かったからな。……ダリューはどうしてる?」
「ドラッグの種類が分からん。検査の結果待ちだ。牧師が付き添っているよ。……何があったんだと思う?」
「さぁな」
 クレイグの上体が椅子の上でゆらゆら揺れ、モーバリーが慌てて手を伸ばして支えた。
「横になったほうが楽じゃないか?」
「いや」
 クレイグは霞みがかった脳みそをはっきりさせるように頭を振った。
「大丈夫さ……一度横になったらそのまま百年も寝ちまいそうだから。まだ、だめだ……ティムが見つかっていない」
 煙草を吸いたかったが、持ち上げた指と唇との距離はひどく遠かった。さらにそれをモーバリーの指が取り上げたときには、その冷たい仕打ちに目の前がくらくらした。つくづく友達がいのないヤツである。
「――今のおまえじゃ何もできないよ。行き倒れになるのが関の山だ」
 前にのめりそうになった。モーバリーが危うく抱きとめる。
「やかましい」
 クレイグは獰猛に噛み付いたつもりだったが、擦れた呟きでしかなかった。
「俺はティムを愛してるんだ――」
 目一杯恥ずかしい台詞を嘲笑うがごとく、部屋がぐるぐる回りはじめた。ありがたいことにあたりは真っ暗になった。
 おそらく、眠っていたのはほんの僅かな間だろう。
「ちょっとした脳震盪だから心配ないよ」
 医者の声がした。
「ショックと疲労だね。一日ゆっくり眠っていればよくなるよ」
 どこか飄々とした雰囲気の医師だ。羽織っただけの白衣の下に見え隠れする首から下げた身分証によると、ドクター・ファイン。二十代から四十代の間だと思われるが、どの年令を告白しても納得してしまいそうな容貌をしている。
「そのゆっくりを、いかにさせるかが問題でしてね」
 溜め息混じりにモーバリーが答える。
 横たわる躰の上にふわりと毛布が掛けられたが、クレイグはじっと目を閉じたままでいた。
「あとで薬を出しておくよ。それを飲めば十二時間くらい眠れるから」
(薬で眠らせるだと! 十二時間も!)
 怒鳴りつけたい衝動を必死に押さえた。それでなくとも焦慮に身悶えているというのに、友達がいのない友人は医師と結託して眠らせようというのだ。
 今に思い知らせてやるからな!
 クレイグの暗くも堅い決心を知ろう筈もなく、医師は壁際のライトボックスに行き、スイッチを入れた。「肋骨にちょっとヒビが入ってるだけで、内蔵は傷ついてない」 ライトボックスのクリップに挿んだレントゲンフィルムをじっと眺めて、残念そうに溜め息をつく。
「内出血や擦過傷があるから痛むことは痛むけど、こっちの患者さんはまぁ心配ないと思うよ。ただ頭の方はあとから症状が出ることがあるけどね。まぁ…実際にそういうことは少ないんだけど」
 安心していいのか悪いのか、よく分からない診断を下す。
「一緒にきたもう一人の方は、どうだったんです?」
 モーバリーが危惧するように尋ねる。
 医師がまた溜め息をついた。
「厄介だよ、あれは。ドラッグの効果が切れても、どこまで回復するか……いずれにしても病棟を移すことになるね」
 モーバリーが唸った。
 医者はレントゲン写真をクリップから抜き取ると、ライトボックスのスイッチを切った。
「そういえば、あの付き添いの別嬪さんは彼の身内なの?」
 椅子に腰を下ろして、フィルムを封筒にしまう。
「牧師さんですよ」
牧師服 キャソック っていうの? 着てないじゃない」
「いまどき儀式以外でも式服を着ているのはカトリック系くらいじゃないのかな」
 「ふーん…そうなんだ。でも、儀式はまだ必要ないよ。命に別状はないから」
 くすりと笑って、
「あの牧師さんなら彼に奇跡を起こせるかもしれない。神様もノックアウトされそうな美貌だからね」
 その下品なジョークのどこが面白いんだろう。クレイグは諦めて目を開けた。こんなところにいるとますます症状が悪化しそうだ。
「クレイグ、気がついたのか?」
 数回目をしばたいてからゆっくり起き上がる。
「すまん(ユダ野郎!)。……もう帰れますか?」
 微かに耳鳴りがするような気がしたが、クレイグはそれを無視し、止めても帰るぞという意気込みで医者に尋ねた。
「あなたが帰りたければね。僕としては、家に着いたら薬を飲んでベッドに入ることを進めるよ」
 肩を竦めたクレイグをモーバリーが睨んでいた。
「牧師さんも引き上げて貰っていいよ。ここは完全看護だから」
 どっちみち患者には何も分からないからね、と医師が楽しそうに言ったが、顔は笑っていなかった。
 遥か遠くからサイレンが聞こえてくる。あらぬ方を向いて耳を澄ませていた医師が、だんだんけたたましさを増てくる高音に肩を落として言った。
「トイレに行く時間あるかな」
「じゃあ、わたし達は引き上げるか」
 聴診器を片手に立ち上がった医師に、モーバリーはドアノブを引いて道を譲る。
「お大事に」
 クレイグの激励に、医師は振り返らずに片手を上げた。
「ジョン、仕事があるんだろ。先に引き上げてくれよ」
 そう言ったクレイグに疑惑の視線が刺さる。
「お前の見張りが来るまで待つ」
「見張りって、あのリンフォードか?」
「ああ。この際相手が胡散臭い毒蛇だろうが、役目さえ果たせばすべてに目をつぶってやってもいい」
 モーバリーは断固として言い切った。
 だがクレイグ一行が家路につくのは、今しばらく先の話となる。
 診療時間外で常夜灯だけの薄暗い待合室で牧師を待っているときだった。ひっそりした空気が不気味に唸りを上げた。キャスターをガラガラ引き摺る音が轟いてくる。
 たった今運び込まれた救急患者の顔を見た瞬間、二人は躰を硬直させた。
 全身の血液が足の先から流れだすような浮遊感……。
「――ティム……だ」
 モーバリーが掠れた声で呟く。
 蒼白の顔で、クレイグは呻き声を上げた。

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